ゴルフのイセキサイド(タイランド)通信
今日はタイの社会保険について簡単に説明させていただきます。
タイの社会保険は、大きく健康保険、老齢年金、失業保険が含まれた保険制度です。日本人(外国人)については、タイで取締役の方の加入は原則できませんが、従業員の方はタイ人スタッフと同様に加入が義務付けられています。
社会保険については固定的給与(定額通勤手当等含む)の10%、毎月、雇用者(5%)と被雇用者(5%)で半分ずつ負担します。
負担上限は750バーツ(会社負担分と合わせて1500バーツ)です。
計算例
タイでは会社が社員から天引きする源泉徴収の申告を(PND.1 : ポーゴードー1) と言います。
一年に一回、3月末までに個人の所得税について確定申告を行います。給与所得のみの人は(PND.91 : ポーゴードー91)と使います。
確定申告時に税金を一度に払わなくて済むように、毎月会社は税金分を給料から差し引いて社員に支払うよう法律で決められています。
全社員の差し引いた税金分をまとめて申告するのが毎月のPND.1申告です。
課税所得 | 税率 |
---|---|
0~150,000 バーツ | 税率免税 |
150,000超~300,000 バーツ | 5% |
300,000超~500,000 バーツ | 10% |
500,000超~750,000 バーツ | 15% |
750,000超~1,000,000 バーツ | 20% |
1,000,000超~2,000,000 バーツ | 25% |
2,000,000超~5,000,000 バーツ | 30% |
5,000,000超 | 35% |
項目 | 控除額 | 対象 |
---|---|---|
経費控除(日本の給与所得控除のこと) | 所得税の40%(上限10万バーツ) | |
基礎控除 | 6万バーツ | 納税者本人 |
配偶者控除 | 6万バーツ | 納税者の配偶者 タイで婚姻関係にある |
扶養控除 | 3万バーツ/1名(人数制限なし) | 納税者と配偶者の子 |
生命保険料控除 | 1万バーツを限度(タイ国内で営業する 生命保険会社で契約が10年以上のもの) |
納税者本人、配偶者 |
教育費控除 | (廃止) | |
プロビデント・フアンド (退職金積立基金) 拠出金控除 |
1万バーツを限度 | 納税者本人(配偶者含む) の従業員負担分 |
支払利息控除 (日本の住宅ローン控除のこと) |
10万バーツを限度 | 住宅の購入時における借入の支払利息負担分 |
社会保険控除 | 9千バーツを限度額とした実際の拠出額 | 納税者本人(配偶者含む) の従業員負担分 |
障害者控除 | 6万バーツ/1名 | 納税者が扶養する親族以外の障害者 |
父母の扶養控除 | 3万バーツ/1名 | 納税者が扶養する本人 (配偶者)の父母(年齢60歳以上かつ低所得 |
国内旅行控除 | 1.5万バーツ限度 | 2016年時限立法。ホテル代航空券等。2017年はなし |
物品控除 | 1.5万バーツ限度 | 2017年11月11日~12月3日の間に購入した者が対象 (ガソリン、酒、たばこ、宿泊費などが対象外) |
会社はサービスの対価を支払時、毎回、相手の所得税(または法人税)を引いて、支払をします。
タイ語は = パーシーハクナティージャイと言います。(相手から源泉徴収票を取得しておきます)
サービスの購入者が責任を持って取引相手の(法人税)の前払分として申告・納税するのがPND.3/53 : ポーゴードー3/53です。
・PND.3 : ポーゴードー3が個人に対する源泉徴収、PND.53 : ポーゴードー53が法人に対する源泉徴収です。
対象 | 税率 |
---|---|
ロイヤリティ(国内取引) | 3% |
配当金 | 10% |
賃貸料 | 5% |
広告料 | 2% |
運送費 | 1% |
リベート | 3% |
保険料 | 1% |
サービス料 | 3% |
A社がB社にサービス料として10,000バーツを請求された場合
サービス料 | = | 10,000バーツ |
VAT(10,000*7%) | = | 700バーツ |
源泉徴収(10,000*3%) | = | -300バーツ |
支払額 | = | 10,400バーツ |
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